『笑顔』
 
 
 
 
「こんなに幸せでいいのかなぁ…?」
「ん?」
 
野明がとなりでぼそっと呟いた。
 
「私、こんなに幸せでいいのかな…って思ったの」
隣にいる女性は、いつもの『市民の安全を守るおまわりさん』では なくて…たった一人、この世に一人しかいない『泉野明』という女性。
 
「野明…?」
白い肌が若干震えていた。
「私…間違えてないよね?」
「ああ、間違えなんて、あるもんか!野明。」
「ん……?」
「俺のこと、信じられないのか…?」
「………」
「野明?」
「フォアードとバックアップは一心同体……だよね」
「当たり前だろ」
目に溢れんばかりの涙を溜めていた野明だったが、気がつけば涙は すっかり消えていた。
 
 
 
そして…今、目の前に見えるもの。
 
 
 
「遊馬。」
笑顔で俺を見る。
「ん?」
「お腹空いちゃった」
「あ…もう昼か。どっか食いに行くか?」
「賛成〜♪」
 
 
俺が、この笑顔をずっと守っていくんだ。
 
 
 
 
=了=


如月徳子様