TELEPHONE LINE
静かすぎる夜。
会いたくて。
声が聞きたくて。
TVを見ていても、頭に浮かぶのは、野明の笑顔。
そして聞こえるのは、野明の声。
ベッドの枕元の携帯を手に取って電話をかけた。
3回目のコールで野明が出た。
「もしもし、どうしたの?」
「いや、何してるのかなって思って」
野明の声が聞きたかった。
「今ね、星を見てた」
「星?」
「灯り消して、窓開けて見てみなよ。 今日は星が良く見えるよ」
灯りを消して、窓を開け放して空を見上げる。
東京とは思えない位、綺麗な夜空。
微かに天の川が見えた。
「ほんとだ。良く見えるな」
「苫小牧はもっと綺麗に見えるよ。 今度見においでよ」
「……そうだな」
いつからだろう。
『パートナー』で『友達』だった野明が、俺の中で変わったのは。
切なくなる程愛しくて。
でも、俺は触れそうで触れられない心を抱いて。
幼い頃の思い出話も語り合えるのに、俺は大事なことを言い出せない。
TELEPHONE LINE
野明につなげて。
この俺の想いを。
こんなに近くにいるのに遠い野明の胸まで。
抱きしめたままの心と共に……。